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舞はんど舞らいふイベントレポート!!

2018年1月20日・21日の2日間にわたり、旗揚げ公演「HAND POWER 2018」が行われました。
本ページはその時の様子をレポートします!!!

PHOTO 国分博

旗揚げ公演「HAND POWER 2018」

2018年・1月20日(土)・21日(日)光が丘IMAホールにて
総出演者数 46名 (内 ろう者7名)
動員数 20(土) 263名  21(日) 332名

◆1部 「HAND POWER 2018リメイクバージョン」 75分

2013年に上演した、ダンス・カウンセリング・手話の3つを、初めてコラボレーションさせた作品をNPO法人舞はんど舞らいふとしての旗揚げ公演作としてリメイク。出演者15名 (内 ろう者3名)

テーマは聴導犬をモチーフに
友情・正直な気持ち・命の大切さを伝える内容。



主役は太陽(ポチ)
聴導犬として優れた才能を持った花から生まれ、後を継ぐことを期待されていたが、
真っすぐ過ぎる性格が難となり、施設に送られそうになるが、逃げ出した。
その時、花とそっくりな光(人間の女の子)に拾われる。
光の家で飼われていた、街の人気者ピース(Deaf)・妹のハッピー(Deaf)・いつも2匹を守っているラブと出会う。
その街での生活が始まり たくさんの友達とも会うが、
街のボス的な存在、桃太郎・助太郎・格太郎がやたらとピースに絡む。
何かにつけて「耳、聴こえないくせに!!」と嫌がらせをするが、なぜか声を出さない桃太郎。
いつも助・格が桃太郎の言葉を訳して話す。
太陽は気になる事ばかり。
でも純粋に堂々としている3匹にも憧れる。

ある日、公園でみんなで遊んでいるときに、桃太郎の彼女キャサリンが他の犬たちとぶつかりそうになる。
その時ピースが身体を張って助けたことで、キャサリンがピースに心ときめく。

それを見ていた桃太郎たちは面白くない!!
ピースに決闘を挑むがピースはみんなと仲良くしたいだけ!!とまったく応じない。
ますます面白くない桃太郎たちは太陽を巻き込み、他の犬たちを襲撃しようと計画を企てる。

桃太郎の家にお泊りしたときに太陽が見たもの。
飼い主の緑は耳が聴こえない。
目覚まし・ポットの音・ドアチャイムなどすべて反応し、桃太郎たちが緑を助けて暮らしている。
「もしかしてみんなは聴導犬?」太陽の問いに「違う!」とだけ答える。
そして緑は、なぜか桃太郎だけが自分になついてくれないことに悩んでいる。
ますます気になる太陽。

その後桃太郎たちと共に皆を襲撃し、力で押さえつけてボスの地位を貫く。

太陽も調子にのって桃太郎たちと遊び続けようとするが、皆を襲撃してしまえばもう用無し。
突き放されそうになったとき、桃太郎が車にひかれそうになるところを、太陽が身体を張って助ける!!
頭を強く打ってしまった。
桃太郎「おい!お前 大丈夫か!?」
初めて声を発した。
太陽もびっくり!

そうして本当の心の内が明かされていく。
太陽も桃太郎たちも、ママの存在が大きすぎたこと・周りの期待に応えられなかったことで
心に大きな傷を持っていた。
だから自分をごまかし、皆を襲って、自分の心を出さないようにしてきた・・と。

ピースが語る。
ボクは障がいを持って生まれてきたこと、悔しいと思ったこと、両親のせいだと憎んだこと、たくさんある。
でもね、耳は聴こえないけど、鼻はいいんだ。
視野だって広くてパノラマ的に見える。
生き物はみんな完璧ではない。
1つ足りないところがあっても1つ違う才能を持ってる。
ボクはこうして命があって生きてるだけで毎日楽しいし、幸せだよ!

太陽、心が動き始めるが、時折頭痛に悩まされる。

そのころ 花が寿命で天国へ。
夢の中で最後の言葉を残す。
「太陽、人にも自分にも、嘘をつくのはダメなのよ・・」
太陽は心の中に自分に嘘・・??とわからないなりにも受け止める。

そうしてとうとう桃太郎たちは最後の襲撃、ハッピーを襲った。
そうすることでピースが決闘に来ると計画を立てていた。
案の定ボロボロになったハッピーを見て、ピースは決闘に行こうとする!

太陽は自分の心を隠すために、大切な友達を裏切ってしまったことで、
自分の心に嘘をついていたことに気づく!

「ボクの責任だし、ボクが闘う!もう自分に嘘はつかない!」
と、ひたすらトレーニングをする。

緑からなぜか桃太郎がなつかないことを相談された光。
実は桃太郎たちも花から生まれた子供たち。
もちろん聴導犬として期待され、飼育を受けていたが、
ある時、御主人様を守ろうとして車にひかれそうになった。
必死に守ろうとした桃太郎を運転手が降りてきて蹴った。
そこから人間が怖くなり、声も出なくなり、聴導犬としては活動できなくなった。
本当は誰よりも障がいを持った人間を守りたいと思っている。
ピースやハッピーとも仲良くしたいと思っている。
でも人間を守りたいという純粋な気持ちを人間の傲慢な態度につぶされ、心を閉ざし今の状況になってしまった。
光の言葉にラブは「それって、太陽と桃太郎たちは・・・」

いざ決闘!!

桃太郎たちと必死に闘う太陽。
やられてもやられても引き下がらず、最後はみんなが倒れる。

太陽、ボロボロになりながらも
「ボク、みんなの役に立てたかな?がんばったかな?」
皆、大きくうなずく。

桃太郎
「お前、そのしつこいところ、どこかオレに似てるな。これからはオレたちの弟分として、この街を守るぞ!」

太陽
「うれしいな~ 自分の心に正直になったら、すごい力が出たんだ。 う~~~(頭痛)」

格太郎
「お前、その頭痛・・もしかしてあの時ボスを助けたときの??」

太陽
「うん。。でも大丈夫!誰かを助けるっていいね。自分に自信が持てたよ!」

桃太郎
「あの時、ちゃんとお礼を言えなかったことがずっと気になってたんだ。
太陽、ありがとう」

太陽
「ありがとうか・・言われると嬉しくなる言葉だね・・  みんな~~~ ありがとう・・・(天国へ)」

全員
「ワオーーーーーーーーン」

ラブ
「太陽、逝っちゃだめー! 花!!太陽を連れていかないでーーーーーー」

桃太郎たち
「花?? 太陽の母親が花??
それってもしかして 太陽はオレたちの本当の弟???
太陽!逝くなーーーーーーー」

花、天国からお迎えに来る。
太陽
「ママ、ボクね 自分に正直にがんばったよ!!ママ、ボクね・・」

花 太陽を抱きしめながら
「よく頑張ったね。これであの子たちもまた優しい子に戻るわね。私の自慢の子供たち・・」

2人 天国へ。

桃太郎たち、命の大切さ、友情、自分に気持ちに正直に生きていくことを改めて心に刻む。

♪「手のひらを太陽に」
最後は全員でこの曲を歌い、踊り。


ラスト太陽から
「心が動かないと人は変わらない。
心が動くと人は本気になる。
心がやりたいと思えば、願いは叶う!
そしてそれを形にするには
この手・・このハンドパワー!!!」

終わり。




◆2部 ダンスナンバー披露 全12曲 50分

1、 SLOW JAZZ  13名 (内 ろう者3名) 振付 麻矢
2、 HIPHOP 6名 振付 AYACO
3、 HIPHOPJAZZ 6名(全員ろう者) 振付 麻矢
4、 JAZZ 5名 振付 長澤綾乃
5、 HIPHOP 10名 (内 ろう者1名)振付 TAKUMI
6、 手話ダンスチーム inspire(インスパイア) 5名(ろう者1名)振付みんな
7、 HIPHOPJAZZ 10名 (内 ろう者5名) 振付 麻矢
8、 テーマパークJAZZ 6名 振付 RIKA
9、 LOCKIN’ & POPPIN’ 3名 振付 EGA/TAKU/CHU
10、 JAZZ 13名 (内 ろう者1名) 振付 麻矢
11、 JAZZ 麻矢 ソロ 手話ダンス
12、 フィナーレ 全員 舞はんど舞らいふオリジナルソング



◆応援に来て下さった議員の皆さま

ご寄付も頂戴し、SNSにも感想など頂きました。

□1/20(土)
北区選出の東京都議会議員 おときた駿さま  サイトへ移動
戸田市議会議員 佐藤太信さま  サイトへ移動

□1/21(日)
参議院議員 薬師寺みちよさま  サイトへ移動



◆アンケートご意見

<1部 HANDPOWERについて>
・テーマが聴導犬を通してストーリーが進んでいきますが、この物語の中に、観ている人は自分の今を重ね合わせ、心が鼓動するのだと思います。最後に太陽が「誰かの役に立てたかな」というシーンでは心が震えました。(50歳女性)
・最高です!メッセージ性とパワーに引き込まれ1部では涙しました。(35歳女性)
・とても面白かったです。昨年も公演を拝見しましたが、ダンスとカウンセリングと手話のコラボが本当に見事で私の心に響きました。「生きているだけで幸せ・すごいということ」日々は忘れてしまいがちですが、今日の公演で強く思い出されました。自分がやりたいと思うことに尻ごみせず 挑戦してみようと思います。(22歳男性)
・4年前も拝見して感銘を受けましたが、さらにパワーアップしていて素晴らしかったです。障がい者と健常者の隔たりを全く感じさせないほど 素敵な舞台でした。小学生の娘にも分かりやすい内容でした。(無記名)
・1部の劇 良かったです。感動しました。(13歳 男性)
・聴覚障がいについて、普段考えないことに触れて、生活を知ることもでき感動しました。(35歳男性)
・聴導犬がいることを初めて知りました。今の自分にできることをこれからも続けていこうと沢山のことに気づかされました(無記名)

<2部のダンスナンバーについて>
・本当に皆さんが全力で魂で踊っているのがビシビシ伝わってきました。(50歳女性)
・皆さんが楽しそうに踊られていて、見ているこちらも楽しくなりました。(女性)
・生き生きとしたダンスに感動しましたが、それ以外にも多くを学ぶことができました。(62歳女性)



◆本番当日の寄付金額

*聴導犬募金 ¥91,678
(皆様からお預かり致しました大切なお気持ち・・きちんと寄付させていただきました)
*舞はんど舞らいふ募金 ¥135,575
(多額の寄付を頂戴いたしました。この活動がますます広がるよう精進致します。ありがとうございました。)

多くの皆さまからの応援を頂き、無事に旗揚げ公演を終了することができました。
心から心から、御礼申し上げます。
ありがとうございました。



NPO法人 舞はんど舞らいふ